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冠水路の走行に注意

日頃よりフォード車をご愛用いただきまして、ありがとうございます。

近年頻発している異常気象の影響で、長雨や集中豪雨などで道路や街が冠水する事態が増えています。運転中に突然の豪雨などで冠水路を走行しなければならないに場合の注意事項と、走行後起こるかもしれない車両不具合についてご案内いたします。



 浸水・冠水したらどうなるか。


台風などによる大雨やゲリラ豪雨によって、道路が冠水してしまった場合、車両の走行は非常に危険です。
車両のフロア面を超えて増水した道路状況では、エンジンの吸気系に水が入っている可能性があり、エンジン回転中であれば、水が内部に侵入しエンジンが故障してしまうおそれがあります。
さらに、車両の電装品内部に水が浸入し、電気系統のショートにより火災が発生するおそれがあります。イグニッションスイッチを切っていても、バッテリーは接続された状態のため、常に電流が流れる状態にあるためです。
また、水が引いた後でも電気系統等の腐食が進み、電気配線がショートすることにより自然発火を起こし、車両火災につながる危険性もあります。
浸水・冠水被害に遭わないよう、運転中や駐車中に車両が浸水・冠水する可能性があると感じたときは、すみやかに安全な場所に移動しましょう。



トランスミッション、クラッチへの水侵入について


冠水路を走行するリスクは、特定の車種に限った事でありませんが、以下のフォード3車種のトランスミッションには、乾式デュアルクラッチという他の構造のトランスミッションより、複雑なクラッチの機構が備わっております。 冠水路走行による水侵入は、将来的に内部腐食が進みクラッチ不具合が発生するおそれがあります。

■対象車両:





■トランスミッション、クラッチへ水が侵入した場合/内部が腐食した場合の不具合現象

1. メーター内のチェックエンジン警告灯が点灯する。
2. 走行中のトランスミッションやクラッチ周囲からの異音が発生する。
3. 加速またはギアチェンジ時のクラッチジャダーが発生する。
4. ギアチェンジ時のシフトショック。
5. 発進時のパワー不足。(クラッチ不具合の場合、2速発進となるため)
6. リバースまたは前進ギアの選択がスムーズにできない。

*冠水路走行後、乾燥してもなお上記不具合が発生している場合は、クラッチ内部腐食の可能性があります。車両の対応については、フォード・サービスディーラーにご連絡をお願いします。


■どれくらいの水深を何km/hで走行した時にトランスミッションに水が浸入するか。

フォードは、フィエスタを使用して、時速約7kmで450mmの水浴を通るテストを実施し、トランスミッションのベルハウジングへの水侵入を確認しました。 水侵入は、200mlを超えました。
ベルハウジングとは、トランスミッションのクラッチ機構が収まる部位


日本仕様のフィエスタ、エコスポーツ、フォーカスモデルのオーナーズマニュアルでは、通常の走行の一環として車両は水深のある場所を通ってはならないと規定されております。


■オーナーズマニュアルより(抜粋)

冠水地の走行 警告:⚠️
・深い水溜りの走行は緊急時のみとし、日常的に行わないでください。
・水がエアフィルターに侵入するとエンジン損傷の原因になります。
緊急の場合は、深さが20cm以下の水溜りを10km/h以下の速度で運転することができます。
流水の中を運転するときは、十分に注意してください。


■水溜りを運転するとき

水溜りを運転するときは低速を維持し、停車しないでください。水溜りを運転した後は、すみやかに以下を行ってください。
・ブレーキペダルを軽く踏み、ブレーキが完全に機能しているか点検してください。
・ホーンが作動するか点検してください。
・車両のライトが完全に作動するか点検してください。
・パワーステアリングが正しく機能しているか点検してください。


■参考

国土交通省(以下URL)の検索から、参考資料をご確認ください。
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001317808.pdf